2016年2月14日日曜日

脱線!(日本人と「カミ」について)

前回、前々回と「祭り」を鍵に語ってきました。

繰り返しになりますが、「祭り」の見直しは地方創生に活かせると考えます。
そして、「祭り」に主体的に係わることは、企業にとってもメリットがあります。
そこから始めて様々なコンテンツを足していけば、その地域の可能性は拡がるはずです。

私がそう考えるそもそもの根底にあるものは、"日本人の伝統" です。
日本人は古来より、厳しい自然のなかで生き抜いてきました。
そのなかで自然現象を人格化し、「カミ」を作り出しました。
日本人は古来から、「カミ」とともに生きてきたと言えます。

それは今も変わりません。
日本人は無宗教ではありません。一神教ではない、というだけです。
至るところに「カミ」がいる、無意識にそう考えるのは現代でも同じです。
我々は「天の神様の言う通り」に物を選びます。失敗したら「罰があたった」と考えます。
だから、「神社」にも「祭り」にも心惹かれるのです。

実際の例を見てみましょう。超有名どころで、伊勢神宮の例です。

江戸時代に、「お蔭参り」なるものがありました。いわゆる「集団参拝」です。
江戸から伊勢神宮までは、片道で15日もかかります。
それでも全国から、約350万人の人が参拝したそうです。
日本の総人口が約2700万人だった時代に、です。

続いて一気に、現代まで話を移しましょう。
式年遷宮が行われた2013年の伊勢神宮の参拝者数をご存知ですか?実に、約1,420万人です。
さらにその翌年も、1,000万人以上が伊勢神宮を参拝しています。
恐るべき参拝者数です。

日本人が今も「カミ」に心惹かれる、ということが良く分かる例です。
伊勢神宮にはさすがに及ばなくとも、地元の神社のストーリーを掘り起こしましょう。
そして、魅力的なコンテンツを、そこにどんどん足していきましょう。
そうすれば、きっと人を呼び込めるはずです。

一方で、欧米人のような一神教の文化からは、日本はどう見えるのでしょうか?
アニミズム=原始宗教の世界として、蔑視されているのでしょうか?

そう考えている人も、一部にはいるかもしれません。でも、原始宗教と呼ぶには、日本の神社はあまりにも芸術的です。日本の自然は、あまりにも美しいです。

この美しさは、世界を魅了できるはずです。

死者の魂が、唯一の神の元に召されると考えるのではなく、子孫を守り、国を守ると考える。そういう日本人の考え方は、すごく魅力的だと思います。

きちんと伝え、きちんと見てもらえる準備を、受け入れる側がしっかり整えさえすれば、きっと、もっと世界からも人を呼べるはずです。

と、今日はなんだか中小企業と関係ないことを熱く綴ってしまいました。
次回は、また話を戻すことにします....。













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