2016年1月24日日曜日

地方創生のコンテンツのハブ=祭り

懲りずに地方創生の話の続きです。

前回、「地方創生加速化交付金」の例や「ゆるキャラ」「アンテナショップ」の例をあげました。他にも、国からの補助金を「そこへの旅行代金の割引」や「その土地で利用できる商品券」に使う例も良く目にします。

が、これ、私が考えるに、お金の使い方の順番が逆ではないでしょうか?

その土地のコンテンツが既にしっかりと魅力的であれば、割引や商品券で一度そこに足を運んでもらうことに意味もあるとは思います。が、そこを訪れた人が「また来たい」と思えるようなコンテンツが、果たして整備されているのでしょうか?

概してコンテンツは、文化遺産とグルメ、そしてターゲットの不明確な箱もの(いわゆる博物館や多目的ホールなど)に頼っている例が多いように思います(あとは、最近はデザインに頼る例も多いですね)。しかし、例えば文化遺産といっても「見るだけ」のところが実に多いです。これでは、「また行きたい」とはなかなか思えません。

本来目的とすべきは、その土地に「継続的に」お金が落ちる流れを作ることなはずです。日本人であれ訪日外国人であれ、そこに連泊してもらい、再訪してもらう(あるいは、そこに移住してもらう)。それによって、お金を落としてもらう。さらに、多様な人が交わることによって、益々面白いものが生み出されていく。そうした好循環を作ることが必要なはずです。

そのためのコンテンツ整備では、もちろん文化遺産をフルに利用しましょう。その土地の歴史や伝統もフルに利用しましょう。しかし一方で、そこに新しいものをMIXし、少し尖ったストーリーを描き、訪れた人に様々な学びや体験をしてもらう必要があると考えます。そう考えるとやはり、これが出来るのは民間の力だと思います。以前にも書いたとおり、尖ったコンセプトもターゲットを絞ることも、行政には出来ません。何せ財源が税金ですから。行政には、コンパクトシティ化や住みやすい環境、インフラの整備に注力して頂き、一方で民間のやることを邪魔しないで頂ければ、それでよいのではないでしょうか。

そして個人的には、その際のコンテンツ整備の「ハブ」の一つとして、「祭り」が実に面白い素材だと考えています。祭りといっても、いわゆる歴史のないフェスティバルのことではありません、伝統的な神社などで行われている祭りのことです。その地方の活性化に取り組む住民にとっても、その土地の中小企業にとっても、訪れる観光客にとっても、「祭り」は大きな価値を提供できうると考えています。

ということで、そこんところは次回の話で。









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